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MBAから会社に復帰したサラリーマンのリハビリブログ

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凄まじい個人投資家

2008/01/29(Tue)07:33

最近凄い人を知りました。その名もB・N・F、通称ジェイコム男。まだ20代にして資産200億円弱。大学時代のバイトで貯めた160万円から株式投資をスタートし、10年足らずでここまでリターンを稼いだというのだから、開いた口が塞がりません。詳しくはWikipediaで。

彼の運用手法はテクニカルでもファンダメンタルズ分析でもなく、どちらかといえばMean reversionやMomentum戦略に近い、、、一言でいえば洞察力のようです。

個人投資家が失敗する理由は、行動ファイナンスで分析されているように、自信過剰や、損失忌避行動(ロスカットができずに塩漬けする)などが主な原因だとされていますが、それにしてもこれは、、、

普通の人間だったら数億円稼いだだけでムダに浪費してしまいそうなものですが、彼は純粋に株式投資にハマってしまっているのでしょう。だから心理的な弱さがリターンに影響しない稀有な人間なのだと思います。ちなみに自分の手元に10億があれば、分散投資して年率5%を稼ぎ、その利子だけで生活します。

思えば2004年に約100億円の収入を得て高額納税番付の首位を獲得したタワー投信の清原部長も、とある運用会社の担当者に聞くところによると、身の回りには無頓着で、スーパーの袋をバック代わりにするなど、運用以外のものには余り関心を持たない人間らしいです。

投資家として成功するには、欲深さはタブーだということなのかもしれない。やはり自分は地道に分散投資でこつこつ資産を増やしていくしかないようです。

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No.34|学校生活Comment(0)Trackback()

ループ

2008/01/27(Sun)08:50

今学期は全くモチベーションが上がらないのであります。

その理由は、履修できるファイナンス科目が極めて少なく、あまり関心のない科目を履修せざるを得なかったことが1つ。行動ファイナンスも既に知っている内容ばかりで、目新しいこともなく、不動産の授業もSecuritizeの話は殆どない模様で、若干期待はずれでした。しかしそれ以上に、5月上旬に卒業を控え、学業に対する意識が低下しているためです。退職や転勤が決まった社員。そんな気持ちです。

とはいえ、残された僅かな時間を課外活動に費やしたいと思っていても、氷点下の雪に囲まれた町では出来ることは限られています。先週はポーカーをしたり、バーへ行ってビリヤードしたり、日本で言うNHKの子供向けイベントのようなDoodlebopsというバンドのコンサートに出かけたり、家でみんなのゴルフ4で勝負したりと、そんな時間のつぶし方です。

そして以前から関心のあった「ひぐらしのなく頃に」のアニメを見る機会がありました。2002年に同人サークルによって作成・販売されたPCサウンドノベルをベースに作られたアニメ、漫画、ゲーム、小説はオタの間で爆発的な人気が出ていると聞いていましたが、流石に噂に違わぬオタ系の美少女が出演しています。が、非常に怖い。

基本的にホラー系のアニメで、登場人物たちが豹変する姿がとても恐ろしい。ストーリーの概要を述べると、必ず殺される運命の少女が、殺されると一定の記憶を維持しながら過去に戻るという数奇な次元ループに入っていて、そのループから逃れべく、様々な情報を集めたり友人と協力して苦難に立ち向かうという内容です。視聴者には、その世界を異なる登場人物の目から眺めて、かつ毎回異なるストーリーを辿って行き、その謎を一緒になって考えるという、いわばSFホラー系の推理小説です。

このアニメを見て思い出したのが手塚治作「火の鳥異形編」。どんな病気をも治癒するという尼僧の八百比丘尼を殺した人物が、火の鳥の与えた罰によって、その殺した場所の神社から逃れられなくなる。そして、時代が30年ほど遡り、自らが八百比丘尼となって30年後にまた自分に殺されるという次元ループを永遠と繰り返す、というストーリー。

昨年の今頃は2年生とお会いすると、皆さんこぞって「日本に帰りたくないよ~」と仰られていました。その当時の自分は「日本食が恋しい~」でしたが、今は先輩方の気持ちと全く同じです。また最近は、受験生から様々な問い合わせが来てるのですが、思えば2年前の今頃は、同じように志望校の生徒の方々に質問のメールを送りつつ、合格するかどうか不安な気持ちで過ごしていたものです。

2年間というプログラムに各地から人が集まり、そして同じような授業を受けて、同じような後ろ髪を引かれる気持ちになって卒業していく。学校が存続する限り、同じような経験が延々と繰り返されるわけで、まるで登場人物だけ変えた次元ループがあるようです。

No.33|学校生活Comment(0)Trackback()

エネルギーは国家なり

2008/01/17(Thu)15:17

危機管理(Crisis Management)という授業を今学期は履修しているのですが、比較的楽勝科目で、かつかなり面白い。

昨日のケーススタディは自動車のレースに参加している企業の話でした。簡単に内容を説明すると、

その企業は今シーズンからレースに参戦して好調な成績を修め、最終戦でTop5に入れば翌期から大口のスポンサーがつくというビックチャンスを迎えている。ただ、原因は不明だが、どうも気温が低い日はエンジントラブルが起きやすいという懸念を抱えていて、レース中にエンジンから出火しようものなら、資金提供元の石油会社が翌期からスポンサーを降りてしまう。最終戦の朝の気温は5度。過去のレースで最も低い温度。さてあなたならどうする。

です。クラスを幾つかのチームに分けて議論をし、我々のチームは、リスクが高いので今回は参戦しない、と一応の結論を出しました。そしてケースの醍醐味である、実際に企業はどう意思決定しどういう結果になったのか、を教授が説明。その内容とは、、、

レースには出場したものの、普通にクラッシュして途中棄権。

それを聞いた瞬間、生徒はズッコケていました。不参加でもなく、Top5にも入らず、エンジントラブルで出火もせず・・・。クラッシュかよっ、と。

まあ大事なのは最悪な事態を想定することと、キチンとデータを集めて分析すること、充分に準備しておくこと、と教授はまとめていましたが。

さて昨年11月に、BHP Billitonという世界最大の鉱業企業が、世界3位の規模のRio Tintoという同業他社に対して買収を提案しました。買収金額は1300億㌦、日本円で14兆円を超えるという、実現すれば過去第2位の規模の買収になります。買収の目的は、

 ロジスティクスを統合・合理化することによるシナジー効果
 市場シェアの拡大による価格交渉力の維持
 政情不安定な地域の鉱山の開発
 将来の石油メジャー買収を含めた資源業界再編への足がかり

などです。特に鉄鉱石については市場の45%を占有することになります。これはアンチトラストに抵触するものと目されていますが、ブラジル企業のリオドセが既に35%のシェアを持っているので、一部の鉱山は売却する必要があるとしても全体としてアンチトラストによる規制は限定的になると思われます。

また個人的には、ウランのシェアでも恐らく世界1位になることに注目しています。ウラン価格はスリーマイル島の事故以来低迷していましたが、温暖化対策と石油価格の上昇を受けて各国で原発の価値が見直されたことから、2005年以降は急激に価格が高騰しています。なお、2010年には更に需給が悪化すると見られ、日本の原子力発電は長期契約でウランを確保しているので供給については心配ないとはいえ、契約価格の上方修正を迫られるかもしれません。価格高騰の結果、鉱物メジャーはよりキャッシュリッチになり、同様にキャッシュリッチとなった石油メジャーと提携・合併を繰り返しながら、近い将来には資源メジャーへと変質を遂げていくものと考えられます。

国レベルでも、資源外交への意識が強まりつつあります。特に中国は資源を確保すべくアフリカでのプレゼンスを高めることに躍起になっています。もともとアフリカには独裁政権が多く、彼らは思想的には西側の自由主義よりも中共に近いこともあって、両者は急接近しています。中国は独裁政権を支持し資金を提供する見返りとして、資源を提供してもらうという関係を構築しています。例えば、ダルフール紛争で大量虐殺を行っているスーダン政府に対し、石油の見返りとして中国が資金や武器を提供しているのは有名です。これに反対して北京五輪のボイコット運動がアメリカやヨーロッパで起きています。

その他にも、カスピ海沿岸と国内を結ぶガスパイプラインが既に完成し、またLNGプロジェクトのサハリン1も全量がパイプラインを通じて中国へ流れることになっています。加えて東シナ海ではガス田の開発を推進するなど、資源確保に向けた中国の動きは強烈です。

個人的には、今後10年の間に資源を持つ国がより経済発展を遂げ、世界経済への発言力が高まるのは間違いないと感じています。中でもロシアは非常に怖い。不毛の地と思われたシベリアは天然資源が豊富で、石油の埋蔵量も大きいと見込まれています。中東の産油量が下降期に入りつつあることを考えると、ロシアの発言力は一層高まるものと思われます。

問題は、ロシアが信用に足る国ではないということです。ロシアは国家間の条約を今まで殆ど遵守しない国として国際的には知られていますが、近年は民間ビジネスについても強権を発動し、ビジネス上のルールを侵害しています。サハリン2プロジェクトが政治的な圧力で一時白紙になり、プロジェクトの権利の半分をロシアの半国営企業であるガスプロムに譲渡することになったのは記憶に新しい話です。(これを許してしまうほどロシアの政治力が強いということは、日本から資金や技術提供の見返りとして北方領土問題を解決するメリットがロシア側には失われ、悲願の4島返還は遠のいたと言わざるをえません。)

一方、日本の資源外交も活発化している模様ですが、経済力の落ち込みから以前のような価格交渉力がなく、資源確保に向けた交渉では苦境に立たされる場面が増えたと感じています。為替レートは長期的な国の経済の強さを表しますが、2000年と比べて対ユーロでは50%、対ポンドでは20%も価値が低下しており、対ドルではほぼトントンですが、その間日本がデフレだったことから、実質的なジャパンマネーの購買力の低下はそれ以上だといえます。100%近くの資源を輸入に頼っている日本としては由々しき事態なのですが、政治が全く関心を持っていないことに苛立ちを覚えます。

さて、ここでようやく話は危機管理に再び戻ります。危機管理とは、リスクが何なのかを把握することから始まるわけですが、オイルショック以降、30年近くも当たり前のようにエネルギーを確保し浪費してきた日本人にとって、トイレットペーパーを買いに走った当時の記憶は薄れ、エネルギーの問題は目先に迫ったリスクとして捉えられないのではないかと不安に思います。



No.32|学校生活Comment(0)Trackback()

Diversityについて

2008/01/12(Sat)14:10

M&Aの授業のプロジェクトチームを日本人4人で組んだわけですが、教授に却下されました。Diversity(多様性)がないと。

しかしバックグラウンドは自分のファイナンスに加えて、他の3人はアントレ、マネジメント、マーケティングでしたので、我々の意識ではDiversityに配慮したのですが、それは理解されず。聞く耳のない、生徒の希望を尊重できない教授に対して激しく憤慨。国籍がDiversityの中心だという考え方は全く同意できないですね。

日本人と組むことは今まで殆ど無かったし(仲間はずれ?)、様々な専攻が入り混じることでTake Away(知識や経験を得ること、、かな)が期待できるので、このチームでのプロジェクトは楽しみにしていただけに、無念です。しかも新しく振り分けられたチームは、以前コアクラスで組んだメンバーと、ファイナンスメジャーのメンバーでした。。。ファイナンス人間は全ての話が数字から入るし、もうTake awayはないんだよなあ。

しかし理屈や道理が通らないのは嫌いな性分なので、本来ならしつこく粘るところなのですが、今回は諦めることにしました。同期で外資系企業に勤めていた方から諭され、こういうアメリカ人の理不尽さを受け入れ気持ちを切り替えることも、ある意味、今後の人生に生きてくるかもしれない、と気持ちを切り替えました。正直まだムカムカしてますが。

No.31|学校生活Comment(0)Trackback()

履修再々

2008/01/12(Sat)03:58

頭が痛い。飲みすぎたようで吐き気が。。(昨夜はありがとうございました)

迷走していた今学期の履修、この勢いに乗じて科目を1つ減らしました。それはW532 、組織論です。

その結果、

W578(M&A) 月水
R530(モーゲージ) 月水
F560(行動ファイナンス) 火
W513(危機管理) 水

となりました。組織論はメンバーに恵まれたチームだっただけに、迷いました(超優秀で人格者のインド人、リーディングがアメリカ人より早い中国人2人、気が優しいアメリカ人)。

ただスケジュールが詰まるとそれだけ個々の科目を深く突っ込むことができずTake awayも浅くなるし、そもそも組織論はファイナンス人間としてのキャリアには間接的にしか繋がらない科目なので、かなり悩みましたが、ドロップすることを決めました。

危機管理もまあ直接的に繋がらないけど、発電設備を抱える当社にとって、どう危機を認識しそれに対してどう準備するかという一連の流れは極めて重要で、その過程で金融商品を使ったヘッジ取引も必要になるので、学んでおいて損はないかなと考えました。

それともう1つの理由は、家族や同級生と遊ぶ時間を作ること。特に、都合で3月に卒業したりExchange制度で別の大学に行く同級生と、最後にバーへ行ったりビリヤードしたりしようかなと。

組織論は日本に帰って勉強します。

No.30|学校生活Comment(0)Trackback()