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MBAから会社に復帰したサラリーマンのリハビリブログ

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ボストン美術館で考えた

2008/03/14(Fri)23:50

カナダ-ボストン旅行の最終日は、ボストン美術館へ行きました。

岡倉天心の功績により浮世絵の収蔵量が恐らく世界一のこの美術館は、かねてから訪れたい場所でした。わざわざカナダから直接帰宅せずボストンへ来たのも、それがメインの理由だったりして。

が、、、日本美術の一部の展示エリアは、中国美術と韓国美術にスペースを占拠され、浮世絵の展示も相撲をテーマにしたもので、数も少なく北斎や歌麿、写楽などは無いという有様。がっかりしまくりです。

しかも扱いの小ささだけではありません。日本の文化が韓国を経由、と記載されているものが幾つかあることに引っ掛かりました。遣隋使、遣唐使の時代や、暫く後の日宋貿易、日明貿易の時代も、日本は中国に対しては朝貢貿易の礼を取っていたわけですし、韓国も中国に対しては同様の礼を取っていたわけなので、やっぱり「中国から伝来」とすべきじゃないのかなあ。

まあ歴史の教科書なんて、実際の考古学や歴史学の最先端の研究成果からは極めて遅れていて、自分が習ったことなどは当時ですら古い学説だったりするので、最新の歴史認識はそうなのかもしれません。が、世界各地で見られる在住韓国人による活動が背後にあるのかな、と勘ぐったり、やっぱり日本の国力の衰えなのかな、と思ったりします。

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No.49|雑感Comment(2)Trackback()

ボストンで考えた

2008/03/12(Wed)16:15

今日はボストンの市内観光をしました。

フリーダムトレイルを半分ほど周り、その後はハーバード大学へ訪問。途中、Finagle Bagleという店で食べたベーグルサンドはかなり美味かったです。モントリオールで食べられなかったので、溜飲が下がりました。

ハーバードは赤レンガ造りの建物が立ち並び、学生街という雰囲気。ハーバード氏の銅像の足を、娘に触らせておきました。将来、ここへ戻ってこれるように。(この銅像にまつわるエピソードとして、ハーバード氏は創始者じゃないこと、銅像のモデルは別人であること、設立年月日が間違っていること、の3つの嘘があるそうです。。)

しかしボストンはいいなあ。インディアナの田舎とは違って活気があるし、何より重要なのが、色んな意味でスピードが速い。田舎生活ではのんびりしすぎて、頭の回転まで鈍くなっている気がする。やっぱり都会で生活してないと、社会の変化のスピードには対応できなくなってしまいます。

HBSの敷地を歩きながら、ハーバードに入っていたら人生ももう少し変わっていたのかもしれない。カウンセラーに「英語力さえあれば」と言われたことを思い出し、もう1年受験期間が与えられたら、若い頃に1年でも留学していれば、というifをずっと考えてしまいました。まあ受験時代はインディアナ大に合格することさえギリギリでしたし、皆同じ土俵での勝負なので今更仕方ありません。望めばキリがありませんし。しかし、インディアナは何でこんなにランキングが下がったのかな。留学報告会に向けて調べておかねば。

さて、私は会社派遣での留学ですが、万が一のことを考え、帰国後5年以内に退職した際の費用の返還義務について調べてみました。退職するわけではありませんが、まあ人生は何があるかわかりませんので。

ある弁護士事務所のサイトによると(http://www.kojima-lawoffice.com/2007/05/ 5月9日の記事より抜粋)

「このケースでは、応募が社員の自由意思に委ねられており、留学先なども選択できたこと、簡単な報告書の提出以外には、業務に関係のある課題などが課せられていなかったこと、業務に対し、相当過剰な程度に汎用的な経営能力の開発を目指すものであること、MBA資格が担当業務に必要なものでないこと、などから、留学は業務性を有するとはいえないとして、」 企業からの費用返還請求は認められるそうです。

逆に、業務との関連性が高く、学校や科目も企業が指定するなど自由度が少ない場合は、費用返還請求は認められないと書かれているサイトもあります。

官僚の場合は、新たに法律が成立し(たのかな?)、帰国後に働いた年数で返還費用が逓減しますが、民間の場合は給与や住宅費などを除く純粋な教育費(学費など)を全額返還する義務があるようです。法律は全く詳しくないのでわかりませんが、民間の場合も逓減するかどうかは、この法律を受けた今後の判例次第なのかなあ。。。








No.47|雑感Comment(0)Trackback()

Quebec

2008/03/11(Tue)09:50

トロントからモントリオールを経てケベックに入り、再びモントリオールで一泊してから今日はボストンへやってきました。アメリカに戻ると、心なしほっとします。

モントリオールは特にすることがない、なんだか福岡みたいな町でした。地下鉄や地下街が発展していて、レストランなども充実している一方で、歴史的な見所は殆ど無いという、非グルメかつ家族もちの自分には3泊は多すぎました。

逆にケベックは、ヨーロッパの香りのする古い城壁都市で、見所も徒歩圏内に集中していることもあり、中々楽しかったです。記録的な大雪を除いては。。。


1943年に英国のチャーチル首相とアメリカのルーズベルト大統領が第2次世界大戦の戦略について話し合ったケベック会議の際に宿泊先として使った(Wikipediaより)シャトー・フロンテナックホテルを見上げて。
53d31804.jpeg




そのホテルの中庭に面した玄関から撮影した景色。
quebec3.JPG




高台から望むセントローレンス川には流氷が漂っています。
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ケベックは公用語がフランス語ということもあって、飛び交う言語や案内表示は殆どフランス語でした。トロントは殆ど英語、モントリオールはフランス語と英語が7対3ぐらい。カナダのことは詳しく知りませんでしたが、同じ国の中でここまではっきりと語圏が異なるのは驚きです。

しかし、ケベックは寒かったです。初日は1度、2日目はマイナス10度、3日目はマイナス20度。大雪です。ワーキングホリデーで働いている個人旅行中の若者と話す機会がありましたが、バンクーバーはこの時期15度ぐらいあるそうで。そっちだなあ、行くべきは。モントリオールへ帰るVIA Railは大雪で運行中止になってしまうし。臨時バスがチャーターされて事なきを得ましたが、子連れだとこういうときは焦ります。





No.46|雑感Comment(0)Trackback()

モントリオール

2008/03/05(Wed)11:23

いきなりですが、カナダに来ています。

昨日はレンタカーでナイアガラの滝を見て、トロント市内をドライブ。夜は何故かラーメンを食いました。そして今日はトロントから電車の乗って、5時間かけてモントリオールに到着。夜はフードコートでピザとサンドイッチで簡単に。

うーん。食に興味がないわけではないのだけど、わざわざ事前にレストランを調べるほどの情熱も無く、いつも旅行中は適当なところで適当に済ませてしまうわが家族。

ただ冬のカナダって自然公園は雪に埋もれてるし、文化に触れるといっても欧州には叶わないし、基本的にグルメ旅行じゃなければすることが殆どないのだよなあ。

No.45|学校生活Comment(0)Trackback()

学期の最後を飾るシミュレーション大会

2008/03/01(Sat)23:24

アメリカ中西部のこの田舎町も、次第に暖かくなってきました。マイナス15度の世界から、今日は10度まで上昇し、灰色にくすんでいた空は快晴です。来週から春休みだからなのか、それとも気候に誘われたのか、自動車がいつもよりも多く、所々で渋滞していました。

という、当たり障りの無い書き出しでスタートしましたが、今週は2年生全体を巻き込んだビジネスシミュレーションが開催され、気分の上げ下げの多いStressfulな1週間でした。思うがまま記録に残しておきたいと思います。

このシミュレーションでは、5人からなるチームを6チーム集めてひとつの世界をつくり、その中でハイテク製品の販売競争をするものです。具体的には、R&D、マーケティング、生産管理、TQM、ファイナンスなどの分野で投資し、自社の製品を差別化しながら利益を確保し、株価の最大化を目指します。今までに学習したマーケティング、ストラテジー、ファイナンス、オペレーションの知識を使うことが求められます。また他企業の意思決定が自社の商品の売上に影響することもあり、ゲーム理論のような心理学的な分析力も必要です。

さて結果から述べると、6チーム中6位。株価は当初の34ドルから、10ドル、3ドル、1ドル、3ドル、1ドル・・・・を繰り返し、7年目は1ドル。最後の8年目ではじめての利益を計上し、ようやく31ドルまで戻し、今までの落ち込みが反転して一気にHappyな気分になれたのが救いでした。

しかしまあ、ある程度予想通りといえばそんな気がします。日本人の同級生からも、「(私が)事前に話していたとおりの結果になったね」と失笑されてしまいました。

MBAオフィスがアサインしたチームメンバーは、Chad、Sagari、April、Vignesh。V以外は、顔は知っていたものの話したことが無いメンバーで、事前に日本人同級生から彼らのキャラクターを聞いたときに、「ああ、これはひょっとして失敗するな」と。Chad、Aprilはマーケティング専攻、Sagariはマーケ色の強いマネジメント専攻。Vigneshはインド人でファイナンス専攻。そして自分もファイナンス専攻。彼らはチームを組む前から仲が良く、特に前者の3人は、うちのMBAの中でもノリの良く騒がしい一団のメンバーでした。

予想されたストーリーは、
 ①C、S、Aの3人がガーッと喋くり倒して議論を混乱させる。
 ②自信過剰で柔軟性に欠けるVが、私の意見を全く聞き入れることなく意思決定をしてしまう。
 ③Vは、人柄も良く、皆からファイナンスのできる男として信頼されているので、他の3人はVを支持。
 ④英語力にハンデのある自分は、皆を説得できない。
といった感じでした。

そして現実はまさにそんな感じ。練習ラウンドで成績が良かったのがまた彼らの自信に拍車をかけてしまいました。

我々が実際に陥った罠は

 ① 2~3年後を見据えたR&D 
 ② 足下のキャッシュが悪化 
 ③ 投資の削減 
 ④ マージンの悪化
 ⑤ 大幅な赤字
 ⑥ 株価の低迷とレバレッジの悪化
 ⑦ 財務体質改善優先
 ⑧ ③に戻って永久ループへ

という悪循環。②になるのは判ってて①をしたはずなのに、Vが強行に③と⑦を主張。一生懸命、この悪循環のループを説明するも却下され、他のチームメイトも彼に同調し、財務体質の改善が優先だろうと主張。確かにMBA的なモデルでは、利益が上がらないときは投資を減退させて、そこから利幅を上昇し、その後投資を増やすという戦略が一般的です。これはCカーブと言うのかな。ダイアモンドマトリックスとも言ったかな。横軸に投資額、縦軸に利幅のチャートを作って、向こうも応戦してくるわけです。

しかし、このゲームは現実とは違うし、利払いの額ががEBITよりも大きい段階でかつ株式発行額が頭打ちの状況で、リストラの選択肢は限られているし、それはできないんだよ。投資額に対する感応度は売上やマージンの方が大きいし、デフォルトも無く負債のレーティングもDDD以下にはならないというゲーム上の制約を考えると、緊急ローンまで借りてもキャッシュを作り、投資を増やしてマージンを上昇させる方がよっぽど早くリストラができるんだよ。という言葉も、虚しく響くだけ。これは、ビジネス経験の差というよりも、パソコンゲームの経験の差が大きいんじゃないのかなあ。

加えてこのシミュレーションモデルでは、入力する様々な数値をいじると将来の利益やCFを予測してくれるのですが、Vはこれをちょこちょこ調整して、常にプラスの利益と、プラスのCFになるようにいじくりまくり。一方、自分のアイデアだと将来予測はマイナス。しかし、このモデルが算出する値は、他企業の戦略によっても変わるんだし、必ずしも当たらないんだって、と説明しても、「Hey T(私), what you are saying is right,  but 云々かんぬん」と暖簾にうで押し。結局、チームメイトを説得できない自分に苛立ち、ストレスが溜まっていくという状況(まあ、他のチームからみると、こいつは何言ってんだという風にも見えたかもしれませんが。)。結局、予想利益はプラスなのに、蓋を開けると大幅の赤字。

ようやく最初の5年が終わって彼らも少しずつ誤りに気づいてきたようでしたが、私が最後の勝負の年と考えた6年目でも、激しい議論となりました。更に悪いことに、チーム全体のアドバイザーである教授が「財務体質の強化が優先じゃないかな」なんて我々にアドバイスする始末。うそだろ~!? そして完全に徒手空拳、四面楚歌。「今回が失敗したら、次回は言うとおりにするから」という言質をとって6年目は終了。結果、ROEは▲15%から▲90%へと。投資を減らしているので、7年目も利益の見込みゼロ。

しかし7年目も同様に激しい議論になりました。あくまでも、モデル上の将来利益をプラスにしたいVと、今回は大きなロスを出しても、最後の年である8年目には、最低限プラスに持って行きたい自分と、期限の3分前まで議論が続きました。そしてSは、「今回が失敗したら、次回は言うとおりにするから」と私を説得しにかかってきます。あれ、それは前にも聞いたような・・・。しょうがないので、前回もそう言われたはずだから、今回は言うとおりにしてくれと拝み倒し、何とか自分のアイデアに従った戦略を採ることができました。結果、ROEは▲270%、株価は1ドル。チームメイトの視線がやや痛いものの、意外にもVが(私の戦略)は正しかったとフォローしてくれたので救われました。

その時点で他の競合チームから、敵対的買収のメールが送られ(CCにはJimというシミュレーションの責任者である教授の名前が、、)るという馬鹿にされよう。

最後の8年目はプラスに持っていけるかの勝負の年。投資を減らし、持てる生産設備をフル稼働。プライシングも、需要予測を丁寧に行ってキャパシティの稼働率を最高にし、それで全て売り切れるMaxの価格を設定。この意思決定は早く終了し、皆でタイ料理を食べに行きました。祈るような気持ちで学校へ戻ってきて、パソコンを開け、結果をチェック。8年目にして初めての利益を計上、ROEは120%、株価は31ドルへと上昇。個々の性格からか、いつも前向きで明るかった我々のチームですが、このときばかりは皆大騒ぎでした。

さてこんな散々な結果に終わりましたが、かなり面白かったです。その前の7週間が不完全燃焼だったこともあって、これだけ学生を巻き込んで、そして勝負に躍起になれるイベントが卒業を目前としたこの時期にあるのは、うちの学校の醍醐味だと思います。どれだけ入れ込むかで、面白さは段違いに変わってくると思います。

さてシミュレーションの内容はパソコンゲームに近いので(昔のシムシティを思い出しました)、これが現実の世界で使えるかと言えばそうではありませんが、経営戦略を実行する際に押さえるポイントを整理するという意味では良かったと思いますし、自分の専門分野に偏り勝ちなMBA生にとっては、企業が利益を産むまでのフロー、つまり全ての部門が横断的に関わっているということを理解するにはとっても良いゲームでした。

そして個人的には、チームの中で自分がマイノリティだった場合の心理的な葛藤が、良い経験になったと思います。自分が正しいと思う理屈が通じない相手に囲まれた時にどうするのか。今回は、相手が自分のミスを理解するまで待つことになったわけですが、ゲームを開始する前から状況が予測できていたことから、何らかのアクションが事前にとれたかもしれません。

今回やったことは、会話上のハンデがあるので、事前にメールで自分の戦略を伝えたり、Excelでスプレッドシートを作って送ったりしました。が、それは今回全く効き目がありませんでした。Financeのメンバーで作ってきた過去のチームでは、それが非常に効果的だったのですけどね。効かなかった理由は、

 ①自分のことを知らない
 ②同じ分野で他のメンバーの方が信頼性がある
 ③マーケ専攻は感覚で動きやすく、スプレッドシートが苦手
 ④意思決定の時間が短く、英語の下手な奴の意見を聞く余裕がない。

ってな感じなのでしょうか。恐らく①と②が大きいと思います。一言で言えば、ネットワーキング不足。自分という人間のブランド力不足。ここについては、実際のビジネスの場で直面することとを経験できたのだろうと思います。コンサルや一部のIBが、東大やハーバードといったブランドを求めるのと同じで、相手が何を話しているかではなく、相手がどういうバックグラウンドを持っているか、で判断しがちな人間の本質に触れた気がします。

正直なところ、事前にネットワーキングをするという以外に、何をどうすれば、この①から④をクリアして、良い結果につなげられたのかわかりません。今後の課題です。

まあでも、理解して貰えるまでが時間掛かりましたが、最初から明るくて楽しく、冗談が好きな良いチームでした。

ROE.jpg




No.44|学校生活Comment(0)Trackback()