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MBAから会社に復帰したサラリーマンのリハビリブログ

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アナリストの役割

2007/11/26(Mon)14:21

質問力という言葉が流行った時期がありますが、目が覚めるような意外な角度からの質問は、本質を考えさせられることが多く在ります。

NYから戻り、同業界出身の1年生の方と食事に行きました。自分は財務畑、先方はマーケ畑ということで、業界の動向についての情報や意見交換、といってもまあそんな堅苦しい話ではなく、メシでも食いに行きましょうという感じでBakehouseという喫茶店でコーヒーをRefillしながら粘ること4時間。いやはや、勉強になりました。

財務で資金繰りをやっていたことから、社内の資金の流れは隅々まで把握しているつもりでしたが、資金が関係しない業務については明らかにマーケ担当のほうが詳しい。業界動向や新しい技術開発状況など、ある程度は知っていたつもりでも新しい発見が多々ありました。

さて本題。彼から「アナリストはなぜ企業に対して株主重視の姿勢を求めるのですか」と聞かれ、返答に詰まってしまいました。

当社は以前減配した際に、その後暫くアナリストから株主軽視だと批判を受け続けたことがあります。批判の内容は、業績好調にもかかわらず減配するのは理解できない、配当を戻すべきだというのが主たる内容でした。

が、例えば株主重視の姿勢から配当を上げ、株主への還元を図る(電力の場合は配当株なのでキャピタルゲインは期待されていません)ことで、アナリストにはどのようなメリットが生じるのでしょうか。

当たり前のように、アナリストは投資家の立場から会社にあれこれ要求するものだと思っていましたが、よくよく考えると、アナリストの業務としては、株主重視でかつ配当の上昇が見込まれる企業にはbuy、逆の企業にはsellのレーティングをつければいいだけなので、企業に働きかけることの意義はないように思えます。

特に自社でファンドを保有しているバイサイドのアナリストならともかく、セルサイドのアナリストにはメリットがありません。すでに企業の株を保有している自社の顧客に対してトータルリターンを向上させるという目的で企業に働きかけるのならわかりますが、アナリストの報酬は見通しの正確性やレポートの質に基づく顧客の評価によって決まるので、そのメリットはないはずなのです。

一方、公器としての役割を自任して日本の企業を米国型の株主重視のスタイルに変更させたいと思うのであればその限りではありませんが。

うーん。なぜなのだろう。
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